痛みが引かずに我慢していませんか?

痛みが引かずに我慢していませんか?

1. 骨格の位置関係(アライメント)を正します

ゆがみやねじれなど、異常のあるアライメントのまま使い続けると、その間違った位置でバランスをとることが上手になってしまいます。とは言え、骨の位置が悪い状態のまま無理やり安定させているため、筋肉・筋膜・皮膚は異常な緊張を強いられます。
この状態を放置する訳には行きませんので、手技療法を使って緊張を緩和させ、骨格が正しく収まる方向へと導きます。

2. 関節のスムーズな可動を実現させます

人の関節はひとつひとつ、動くべき方向・角度・遊びが決まっています。全ての関節が正しく働いてこそ、スムーズに連動した全身運動としての歩行が確立されることになります。

一方、どこかの関節が硬くなっていたり逆に緩すぎたりすると、歩行は滑らかさを失い、ギクシャクした動きになります。この状態を改善するために、動いていない関節および、動き過ぎている関節の可動域を修正します。

3. 筋膜の短縮・硬直・癒着を防ぎます

私たちの身体の中には、臓器・骨・血管・神経・筋肉・皮下組織など、様々な器官が“おしくらまんじゅう”のようにパンパンに詰まっています。にも係わらず、どんな動きをしても元の位置にちゃんと戻れるのは、全ての器官が筋膜と呼ばれる膜に包まれているからです。

主成分のコラーゲンは、ピンと張りを与えることで適正な位置で安定させる役割を担っています。エラスチン・滑液は、隣り合う組織と干渉し合わないよう、ツルツルした滑りとノビノビした柔軟性を持たせることで身体の動きに対応できるようになっています。ところが、不良姿勢・ケガ・緊張・ストレスなどにより、コラーゲンが増殖・高密度化した結果、筋膜の短縮・硬直・癒着が起きます。このような“滑走不良”を修正することで、本来の滑りと柔軟性を取り戻します。

4. 正しい神経ルート(伝達)を確保します

歩く時に、足の裏で地面の状態を察知し、その情報を脳に伝える役割を担うのが、感覚神経です。
多くの情報が正しく伝わることで、脳は正確な状況判断やきめ細やかな指令を出すことが出来るのです。情報量が少ない場合や間違った情報が脳に伝わると、雑な指令・誤った指令を出すことになり、結果、ふらつきや転倒の原因になります。

また、脳からの指令を筋肉へ正確に伝える運動神経についても、正常な伝達が行われなければ、筋肉の動きが遅れたり間違った動きになることから、ふらつきや転倒の原因になります。
この一連の仕組みが常に正しく機能することが出来るよう、神経ルートの問題点を見つけ出し、修正を加えます。

5.筋肉を働きやすい状態に調整します

正しい歩行を行うためには、次に示す5つの一連の動作が円滑に行われる必要があります。

  • 1.スムーズな足の振り出し
  • 2.衝撃を抑えた着地
  • 3.しっかりとした踏み込み
  • 4.安定した体重支持
  • 5.捻れのない踏み切り

これを実現するには、アライメント・関節可動域・筋膜滑走・神経ルートの各機能が正常であることに加え、それぞれの動きを司る筋肉の働きが重要になってきます。正常歩行に必要な多数の筋肉を、働きやすい状態に修正した上で、必要とする筋力を一定レベルに保つための、歩行に特化した筋力強化トレーニングを行います。

6. 血液の循環(流れ)を良くします

長時間の歩行が困難あるいは、歩行後の疲労が酷い人は、体液の循環が上手くいっていない可能性があります。動脈で栄養を運び、静脈・リンパで老廃物を回収する一連の流れがスムーズに行われなければ、筋力や筋持久力の低下を招きます。
血液の好循環を保つためには、血管が圧迫されることなく、血管内の血液がスムーズに流れることが大切です。血管が通る筋肉の間を緩める、あるいは、血液を押し流すためのポンプ作用を促すなど、筋肉に柔軟性を持たせるための取り組みを行います。

7. 姿勢を安定させる働きを正します(姿勢制御)

まず、感覚神経(視覚:目、平衡感覚:耳、体性感覚:皮膚・筋・腱・関節・内臓)で情報を仕入れて脳に知らせます。次に、脳は送られてきた情報を統合させます。周囲の環境に対し、脳は「体」が今ある状況を把握し、「体」を安定させる位置を決め、筋肉に指令を送っています。

これが、姿勢制御のメカニズム。感覚神経と脳と筋肉のやりとりが、凄まじいスピードで繰り返されることにより、人の体は転ばずに済む訳です。じっとしていても、「体」は細かく揺れ動いています。これこそが、ブレる「体」を微細に修正している証。「感覚神経⇨脳⇨筋肉」の連携作業のなせる業です。
こうした連携がどこかの段階で上手くいかないと、めまい・ふらつきの症状に繋がります。なので、姿勢制御の訓練を、正しいアライメント(位置関係)で行うことが大切になって来るのです。

8. 運動を安定させる働きを正します(運動制御)

運動制御のメカニズムは、姿勢制御と同じです。
「感覚神経⇨脳⇨筋肉」の連携作業により、運動を安定させることが目的。たとえば、スポーツ選手が何度も繰り返して同じフォームを練習する行為がこれに当たります。

練習を通して逐一変化する状況から様々な情報を仕入れる感覚神経の働きを養い、様々なパターンの情報を処理し、どんな環境・状況であっても、効率の良い安定した位置を決め、筋肉に指令を送る脳の働きを養うことが出来ます。

常に経験させ続けることで機能を高め、維持することが出来ます。練習をサボる(繰り返しの運動を止める)とヘタクソになるのは、運動制御システムの能力が低下してしまうからです。歩行のための運動制御トレーニングの重要性がここにあります。

9. 筋膜の滑走をなめらかに維持します

不良姿勢・ケガ・緊張・ストレスなどで、短縮・硬直・癒着を起こしてしまった筋膜の滑走不良を修正すると③で述べましたが、筋膜に動きを付けたとしても、その箇所を動かさないでいると滑液は分泌されませんので、動かし続けることで、なめらかな質を維持出来るところまで持っていく必要があります。

動きを付けることは、筋肉そのものを正常化させ、適度な張り・筋力が発揮されやすくなるのと同時に、筋肉の間をすり抜けてはってくる血管の圧迫・牽引が起こらないため、血液の循環もアップします。さらに、栄養が行き届き、老廃物が出て行く正しいサイクルが滞り無く行われることにより、筋持久力も付いて来るのです。

運動をすると、すぐにパンパンになる・力が入らない・だるくなる…と言った症状が出るのは、その箇所が滑走を維持出来ていないためです。このように、筋肉・筋膜が滑走していないまま活動を続けてしまうと、間違った運動パターンを獲得することになります。そこで、正しいルートでの滑走を反復する必要がある訳です。

10. 足関節戦略の正常化

私たちは、2足で立つことを当たり前のように行っています。しかし、ほとんどの動物は生まれてすぐに立ち・歩くことができるのに、人の場合は数ヶ月~1年以上かかります。
それだけ4足の広い支持面(足裏)の上で重心を支える動物と比べて、2足の狭い支持面の上でより高い位置の重心を支えることは簡単なことではないです。
こんな難しいことができているのは、「制御システム」の働きを、成長の過程で獲得したからです。

感覚神経(目・耳・皮膚・筋・腱・関節・内臓)で情報入手
        ↓
で情報を統合 
「体」を安定させる位置を決め指令を送る
        ↓
筋肉は指令を遂行

上記のような、やりとりをすさまじいスピードで行っているため、転ばずにいられます。

「歩く」となると、静止している「立つ」姿勢を一度崩し一歩ずつ左右交互に体重を移しながら前進するという、なんとも不安定な状況です。
動作をコントロールするだけでも大変ですが、私たちは常に歩きやすい道をまっすぐ歩いているわけではないので、「体」をとりまく周りの状況も考慮しながら安定させなければいけません。
そこで、人は歩くときに計画を立てます。
道の状態・傾斜・靴・服装・気候など(外乱)の情報を今までの経験から分析し、どのタイミング・どれくらいの筋出力で動作を起こせば効率よく最大限安定を崩さずにいられるか。

これを戦略(ストラトジー)と呼びます。
そして戦略をたてる上で重要になるのが足関節股関節です。

歩行の場合は、「足関節戦略」から始まり、すばやく足部の状態に応じて「股関節戦略」を行い、歩行時の安定を計画します。
「足関節戦略」がうまくいかないと、それをカバーするために、「股関節戦略」を先に発動する歩行パターンになってしまいます。足関節でできないことを他の箇所に負担をかけながら延々繰り返した結果が、骨盤の歪み、腰・膝の症状に始まり全身症状につながることは想像できます。
「立つ」「歩く」時の外乱に適応し効率よく安定して歩くためには、まず「足関節戦略」が初動時正しく働く必要があることから、当院は足部にこだわっています。
「足関節戦略」を正しく行うためには、正常な足関節の可動域、土踏まずのしなり、足指の動き、膝から下の皮膚・筋・筋膜の柔軟性が必要です。