痛みが引かずに我慢していませんか?

痛みが引かずに我慢していませんか?

(1)足首・ねんざ(靭帯損傷)

A.症状とメカニズム

スポーツの種類を問わず、ジャンプからの着地失敗やランニング中のコンタクト(接触)でバランスを崩した時等に、内反ねんざ(内がえし捻挫)を発症することが比較的多く見受けられます。

B.一般的な治療法

RICE処置※と呼ぶ応急処置を行った後、テーピング・副木・シーネなどを使って1〜3週間、固定します。その間に必要であれば、松葉杖や足部専用の固定器具を用います。重度の症状になると、関節の造影を行ってから、必要に応じて手術するケースもあります。

※RICEとは?
応急処置時に必要な4つの処置、Rest(安静)Ice(冷却)Compression(圧迫)Elevation(挙上)の頭文字を取ったものです。

C.当院の見解と取り組み

足首の捻挫とは、足の関節の安定を担う靭帯や筋肉および膜の繊維が、何らかの外力によって破壊され、配列を崩している状態を指します。配列が乱れたまま固定すると、本来とは違う構造に修復されてしまい、不安定な関節の動きや可動域の減少などが起こります。結果、同じ部位の捻挫を繰り返したり、他の部位に無理な働きを強いることで全身の捻れが生じ、「新たな損傷」の原因になったりします。

当院では、損傷箇所へのアプローチとして、「どのような状態で受傷したのか?」「どの靭帯・筋肉・筋膜の繊維がどのように損傷しているのか?」等を出来る限り細かく分析し、それぞれの繊維に対し、適切な施術を行うことで、乱れた配列を正しい状態に戻すことに注力します。

注意すべきは、損傷した繊維が修復されただけでは本来の動きを取り戻すことが出来ないと言うことです。当院では、「膝関節の動きと関連深い骨盤・股関節・足関節・足の趾の関節・土踏まず(アーチ)等の動きやアライメントの調整」と「正しい運動パターンを再学習させるためのプログラム」を行いながら、本来の関節の正しい動きを取り戻すことに繋げています。

(2)アキレス腱炎(断裂)

A.症状とメカニズム

ジャンプからの着地や急な方向転換等、足首や膝に負担のかかる動きが多い時に発症しやすくなります。本来なら、下腿筋およびアキレス腱が、動きや衝撃について行き、時には動きに制限をかけながら損傷を防御しているのですが、過度の反復運動等により、アキレス腱を痛めてしまうことがあります。軽度であっても炎症が起き、歩行が困難になります。さらに、重度になるとアキレス腱断裂を起こし、手術とギプス固定が必至となるケースもあります。

B.一般的な治療法

下腿筋の緊張を取り、足部の筋肉から下肢帯筋全体をほぐすマッサージやストレッチングに加え、電気治療等が行われます。アキレス腱の患部は、アイシングを行ってからテーピングで固定されます。当然、運動制限もしくは休止を余儀なくされてしまいます。さらに、予後が悪い場合、局所麻酔や鎮痛剤の注射、腱が断裂した場合は、手術をした上でギプスによる固定等が行われますが、元の状態まで完治することは極めて難しいでしょう。

C.当院の見解と取り組み

アキレス腱炎の原因は、下腿三頭筋の硬化(硬くなってしまう)によるものです。但し、「硬いからほぐす」と言う処置だけでは不十分です。ほぐしただけの状態のまま再び競技を開始すれば、アキレス腱の痛みは再発することになるでしょう。

当院では、下腿三頭筋が「なぜ、硬くなる必要があったのか?」を考察し、原因となるもの(たとえば足部や踵の動きが悪いからなのか、運動軸がずれていてアライメントに異常があるからなのか、股関節の硬さやハムストリングスの硬さが影響しているのか…など)を洗い出し、追究した上で、全ての原因を根本から修正出来るよう、施術に取り組みます。

(3)ふくらはぎの痛み(肉離れ)

A.症状とメカニズム

急なダッシュ・方向転換による動きの中で、ふくらはぎ(下腿三頭筋)の筋繊維が損傷(俗にいう肉離れ)することがあります。肉離れとは、筋肉の繊維の断裂のことです。部分断裂と完全断裂があり、断裂部分には明らかな陥没が見受けられます。

B.一般的な治療法

患部へのアイシングおよび、包帯・テーピング等による固定が一般的です。運動の休止・制限を受けることになります。他の緊張している筋肉をマッサージでほぐし、血流を上げて治癒を促進させる為に、電気治療や他の筋肉に対するストレッチングを行います。状態が悪化して思わしくない場合、病院等で手術が適応されることもあります。

C.当院の見解と取り組み

大きな外力が、筋肉が収縮しようとする方向とは違う方向にかかることで、瞬間的に筋繊維・筋膜繊維は破壊されます。多くの場合、受傷時の使い方がたまたま悪かった事だけが原因になるのではなく、筋肉の繊維の走行が、本来とは違った方向に使われてしまうような、間違った運動パターンを繰り返していることが根底にあるとお考えください。

その為、受傷時に筋肉や筋膜繊維の配列は乱れた状態のまま、修復されてしまい、瘢痕(ハンコン/傷跡が硬くなった状態)が災いし、後々の運動パフォーマンスの低下に繋がります。

筋肉・筋膜に対する急性損傷および、すでに過去の損傷で出来てしまった瘢痕組織に対しても、適切な手技による施術を行うことで、組織全体の柔軟性を取り戻すことが出来れば、本来の運動パフォーマンスを発揮できるようになれるでしょう。