痛みが引かずに我慢していませんか?

痛みが引かずに我慢していませんか?

2012.04.18更新

10代男性  大阪府池田市

調子が悪くなると来院されるバスケットをやっている中学生の患者さんですが、最近になって朝起きてすぐに足の裏の痛みがあるとのことです。

何か変わったことはなかったかを質問してみますと、最近になって朝にランニングを始めたそうです。

脱いである靴をチラッと見てみると、種類はバスケットシューズ、靴ひもは縛られた状態で脱ぎ履きしているようです。これは影響がありそうです!

足を詳しく調べてみますと・・・

・痛みのある左足の足底の筋肉が右に比べてかなり緊張して堅くなっています。

・足底アーチは左の方が高く(足の甲が高い状態)、動きも固いようです。

・足底の筋肉と踵の骨を挟んで引き合っている関係の下腿(ふくらはぎ)の筋肉も、左の方が固くなっています。

・下腿の皮膚の皮下の筋肉に対しての滑らす動きをしてみますと、痛みと動きの制限がかなり強く出ています。

・痛みのない側の足は、下腿(ふくらはぎ)に捻れが有り、足首も内側を縮めるような位置で安定しているため、足底が地面に対して正しく接地できていないようです。

・歩いてもらうと、足先が内側に巻き込まれるようないわゆる「内股歩行」になっています。


先ほど気付いた靴の問題、この患者さんはランニング時や通学時、およびクラブ活動時と常にバスケットシューズを履き続けていることになるのですが、これが今回のポイントです!


バスケットシューズはウォーキングシューズやランニングシューズと違い、靴の裏が真っ平らになっています。これは、テニスシューズやデッキシューズにも言えることなのですが、前に進み続ける機能よりも、平らな靴底の面全体の摩擦抵抗でしっかり地面を捕まえて急制動や反転をしやすくすることを優先した構造になっているのです。

逆に、ランニングシューズやウォーキングシューズは足先や踵が少し上がった形をとることで地面との抵抗をできるだけ少なくして効率よく前に進める構造になっていますので、急制動や急な方向転換には向いていません。

このことをふまえてメカニズムを考察してみますと・・・

まず、何らかの原因(おそらくは自宅での生活習慣と内股歩行)で、右の足首周辺に捻れができています。

この捻れのために、上手く地面に対して接地できなくなっているため、代償作用で反対の左足に荷重する割合が増えてきます。

負荷が増えた状態で毎朝ランニング、履いている靴はバスケットシューズ、おまけに靴ひもは締めずにユルユルな状態です。

余分に荷重がかかった左足は、バスケットシューズの特性である止まるための機能のために靴の中でつま先が当たるまでどんどん前に寄っていきます。

前に押しつけられた状態で内股歩行、内股歩行は体重をかけるとアーチが持ち上がってしまう動きが出てしまいます。

この動きを、一日を通して何回も反復するために、荷重が余分にかかった左側の足の裏の筋肉はどんどん張ってきます。また、それに対応するふくらはぎの筋肉もどんどん緊張してきます。

足底やふくらはぎが張った状態のまま、ストレッチもせずに寝てしまうと朝には足の裏の筋肉はカチカチになり、ふくらはぎはパンパンに張った状態で上手く滑走できません。

そのような状態で、最初に体重をかけたときに負荷が足底の筋肉に集中してしまい痛みが出てしまうのです。

この状態を今後も継続していると、足の裏の筋肉が踵の骨に付着する部分に「引きはがす力」が加わり続けることになり、これが踵の「骨棘の形成」の原因になってくるのです。

今日は、各部位の捻れや不具合の修正を行った後に、目的に合わせた靴選びのお話と、正しい靴ひもの締め方、内股歩行の修正のためのエクササイズをきっちりと行いました。

今回のケースは、まだ骨棘形成までは進行していなかったのですが、今後の対応次第で良くも悪くもなることでしょう。

早めの来院、ありがとうございました。

投稿者: ナチュラル・キュア整骨院

2012.04.12更新

10代男性  岐阜県

来院されている患者さんのお孫さんでバレーボールをやっている中学生ですが、ジャンプの繰り返しなどで膝と腰に痛みが出てきたようです。

近隣の整形外科で膝は「オスグット病」と診断され、悪化すると手術や装具による治療が必要になると言われたようですが、実際に行われた治療は運動の制限と安静の指示、そして痛み止めと湿布、しばらく通ったのですが病状が思わしくないため遠方からの来院になりました。

まずは膝の状態を調べてみますと・・・

・右足の膝のサラ骨(膝蓋骨)の直下に左と比べて僅かに隆起している部位がみられます。

・静かに触れてみますと熱感があり、僅かに炎症を起こしているようです。

・軽く押さえてみますと強い痛みがでるようです。

・立って体重をかけただけでも痛みは感じるようです。勿論、歩いても痛みが出るくらいですのでジャンプは痛くてできないようです。


ここで、「オスグット病」の患者さんに必ず行う検査をしてみます。片足での膝の屈伸運動なのですが、まずは悪くない左足でやってもらいます。
勿論、痛みは無く動きも膝がブレることなく姿勢も安定しています。

今度は痛みのある右足でやってもらうと・・・

痛みがあるのは勿論なのですが、膝の動きが左右にブレまくり上半身の姿勢も全く安定しません。こけないようにするのがやっとの状態です。

本人も大変ビックリ!まさかこんな状態になっているとは夢にも思わなかったようです。


「オスグッド病」は小学校高学年から中学くらいの成長期によく見られる「成長痛」のなかの代表的な病気です。

ジャンプを繰り返すような、例えばバレーボール・バスケット・サッカーなどの運動をすることで大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)が収縮するのですが、このときに大腿四頭筋と腱でつながっている脛骨結節が引っ張られます。

この部分は骨の両端にある成長線(成長期に骨が伸びる部分)に近いため、軟骨が多く構造的に弱い部分となっています。

この部分に「引きはがすような力」が繰り返し加わることで骨や軟骨の剥離が起こり炎症がおこるため強い痛みを感じるのです。

「引きはがすような力」は今回のケースでは膝を曲げ伸ばしをするたびに左右に大きくブレてしまったために筋肉の付着部に強い負荷をかけていたようです。

ちなみに、この患者さんのバレーでのジャンプする軸足は左足だそうです。ジャンプの回数や負荷が多くかかる筈の左の膝はブレた動きが見られないためか、今回は何の症状もありません。


安静にしていても、湿布を貼っていても今ある炎症は治まるかもしれませんが、治まったところで運動を再開すればまた膝はブレた動きをするかもしれません。

このブレの原因を突き止めて正しい膝の動きを取り戻さなければ再発を繰り返しながらどこまでも変形が進行してしまうでしょう。その先にはやはり装具や手術が待っています。


今回の患者さんは、比較的初期に来院され変形はほとんど起こっていませんでした。僅かな隆起は炎症によるものと思われます。

膝の動きのブレは・・・

①足首のアライメントの異常:踵の骨とすねの骨の位置関係が悪く小指側で接地および体重支持をしていました。

②下腿(すね)の捻じれ:足首のアライメント異常に関連して下腿にある2本の骨が捻じれた位置関係にありました。

③大腿部の筋の滑走不良:オスグットの直接的な原因となる大腿四頭筋だけではなく縫工筋、内転筋に上手く滑走出来ていない部位がみられ、屈伸の動きの際に引きつれてしまいブレを生み出していたようです。

他にも骨盤や脊柱にも回旋制限を主とした問題がみられたのですが、順をおって施術していきその都度膝の屈伸の動きを確認、そして再調整していきました。

ブレた動きが次第に安定した動きに収まってくるにつれて屈曲時の膝の痛みも軽減していきます。

完全ではないですが、ほぼ正常と思われる動きが出来るまで調整を繰り返した後(といっても5分くらいなのですが)オスグット病の痛みがある部位を押さえてみますと、痛みはほとんど感じないくらいに減少していました。

このまま動きがぶれない状態を維持できれば、これ以上の引きはがす力が加わることが無くなるため、どんどん炎症は引いていくと思われます。

腰痛も改善、膝の痛みをかばう動き(代償作用)による腰痛だったようです。


早めの対応が出来たので本当に良かったですね!

ありがとうございました。

投稿者: ナチュラル・キュア整骨院

2012.04.06更新

50代女性  兵庫県 大阪市

定期的にメンテナンスに通院されている患者さんなのですが、法事で実家に2週間ほど帰られてから利き腕の肘の内側に痛みが出てきたそうです。

痛みの部位は肘の関節の内側、ちょうどその部分は尺骨神経が割と皮膚に近い所を走行している部分です。肘をついているとたまにグリっとなってしびれが出たり、電気が走ったりすることがありますよね!

症状はこの数日でどんどん悪化しているようで、来院時は動かした時の痛みだけでなく、皮膚に軽く触れても強い痛みを感じるような状態でした。

おそらく病院などでは「尺骨神経痛」という病名が付けられと思われますが、痛み止めや湿布では上手くいかない事が多いようです。

患者さんの状況を詳しく調べてみると・・・

・首や肩にはほとんど問題がみられません。位置関係も可動性もほぼ正常と思われます。

・上腕(肘と肩の間)の尺骨神経の走行ルートを調べてみても、筋肉の緊張や筋膜の滑走障害は見られません。

・前腕(手首と肘の間)の尺骨神経の走行ルートにも問題はなさそうです。筋肉の緊張や筋膜の滑走障害はやはり見られません。

一般的な神経痛の場合、その神経の走行ルート上に何らかの問題が生じ、神経が締め付けられた状態になることで痛みやしびれ、麻痺などが生じるのですが、今回のケースには当てはまらないようです。

そこで、他の部位にも目を向けてみますと・・・

どうも肘のアライメント(上腕と前腕の骨の位置関係)がおかしいように見えます。前腕が反対の腕に比べて外転(外に開いている)しているようです。

肘の外側の筋肉を触ってみると、脱力しているのにも拘らず硬く滑走も良くありません。

法事で利き腕を酷使したために、筋肉が過緊張おそらく軽い炎症状態になり、防御と修復の過程で筋膜に滑走障害が生じたのだと考えられます。

外側の筋肉が張った状態で固定されてしまったので、その後の生活の中で肘の内側が過度に引き伸ばされることになりその結果、尺骨神経に反復する過伸長により神経痛を引き起こしていたと思われます。

この外側の筋肉とその周囲の筋膜などの間の滑走を改善する施術を行ったところ、その場で肘の内側の痛み(圧痛・運動痛)は完全に消失しました。

今回のケースは、問題のある筋肉や関節の動きを代償した結果、二次的に新たな問題が生じる典型的なパターンですね。このような場合には、症状のある部位に固執せずに他の部位をしっかり調べることが大切になります。

ありがとうございました。

投稿者: ナチュラル・キュア整骨院

2012.04.05更新

20代女性  兵庫県 尼崎市

数年前に腰痛で通院差されていた患者さんが出産直後より股(恥骨)の付近に痛みが出現したのですが、婦人科では「恥骨離開」と診断されただけで特に治療も無く困り果てて来院されました。

日常生活では恥骨付近に痛みがあるのですが、トイレなどでいきんだりくしゃみをすると特に痛みが増悪するようです。
歩く時も小股でゆっくり歩かないと響くようです。

詳しく様子を調べてみますと・・・

・脚の筋力を調べてみますと、内転筋(股を閉じる動き)が特に弱くなっており、ほとんどロック(動きを止める事)出来ない状態です。

・股関節は脱力状態では少し内旋(内股)ぎみで、回旋の動きは右に内旋(内巻き)方向に制限が、左に外旋(外巻き)方向への制限が診られます。

妊娠中は胎児をお腹の中で安定させるために、骨盤の上を広げるように形を変化させてきます。相対的に骨盤の下部は閉じたような状態になるため簡単に胎児が出て行ってしまわないようになります。(早産の防止)

いよいよ出産のときがくると、ホルモンの働きにより関節を安定させている靭帯の柔軟性が増して骨盤や股関節が動きやすくなります。最後に恥骨結合(前で左右の骨盤が合わさっている恥骨結合の部分が緩んでくることで産道が広がり胎児が骨盤から下に抜けていくことで出産の完了となります。

出産後は約48時間でホルモンの働きが弱くなり、柔らかくなった靭帯や関節が再び安定してきます。この時に良い位置関係を保っていないことで歪んだまま骨盤が安定して(歪んで固まって)しまいます。

特に今回のような恥骨の離開は、本来なら緩んで開きやすくなった恥骨結合の部分も出産が完了すると元の位置関係に戻り再び安定するはずなのですが・・・

妊娠以前や妊娠中に不調姿勢が続き、骨盤に捻じる力がかかった状態で出産の時期を迎え、出産のために骨盤が緩んだ時にため込まれた歪が最も緩んでいる恥骨結合の部分で一気に解放されることで恥骨の位置関係に大きなズレが生じたために、離開したままの状態で骨盤がバランスを再構築してしまい、症状が引き起こされていると考えられます。

この患者さんに対しては、まず恥骨結合の部分でのズレを合わせるために骨盤全体のアライメントの調整を行い、その時点で恥骨結合部の痛みが軽減することを確認しました。

次に股関節の可動制限に左右差がみられるため、骨盤の位置関係を乱している筋肉のアンバランスの調整や歩行に関する足部の動きの調整などを行うことで歩行時の痛みも軽減、内転筋にも力が少しだけ入り易くなりましたので今回の施術は終了とします。

このような患者さんは、恥骨結合が離開していたことで内転筋などの筋肉に抑制がかかり上手く筋力が出せなくなっていることが多いのですが、ただ単純にトレーニングを開始しても効果はあまり出ません。骨盤の位置関係が正しくない状態での筋肉のトレーニングはむしろより歪んだ状態を安定させることにもなりかねませんので注意が必要です。

骨盤の歪みが許容範囲になって時点でトレーニングを指導する予定です。


ありがとうございました。

投稿者: ナチュラル・キュア整骨院